桜木星子の…タワゴト

All about「宝塚ファン」ガイド・桜木星子のブログです

伏見稲荷大社~京都ってまぁ~

世界の人気観光都市ランキング1位は京都。京都に住んでいる者としては「えっ…?」「もっとイイとこある…」なんて思ってしまいます。
ま、えてしてそんなもんでしょう。有名な寺社も街並みも自然も食も、常のモノ。「ワタシって、京都に住んでいるの~」なんていう特別感はありません。だから、1位と聞いても「へぇ~」ってな感じ。

そして、その京都の中での一番の人気スポットが、伏見稲荷大社。通称、お稲荷さん。これには驚いた。金閣寺でも清水寺でも嵐山でもなく、お稲荷さんとは。

お稲荷さんと言えば……。そうだ。参道に、すずめの丸焼きのお店があります。子供の頃、それが信じられなくてね…。だって、スズメ。舌を切っただけで、お婆さんはひどい目にあうわけよ。それをだ、焼いて食うとは…。子供の頃の可愛らしい私には、トラウマ級の事実でした。はい、余談。

お稲荷さんに初めて行ったのは、意外にも大人になってからの初詣。指折りの初詣の神社。もう歩けません。とくれば…そりゃ凄いって、お賽銭。お賽銭箱の前まで進めない人は、遠くからお賽銭を投げるわけです。そこで私は考えた。「フード付きのコートを着ていれば、お賽銭箱まで届かない小銭が、私のフードの中にINするかも?」と思って……、いえ、そんなことはしませんでした。あっ…余談2。

そんなわけで稲荷大社。その人気はもちろん千本鳥居です。初めてそれを目にし、そして通った時、感動しました。朱色の鳥居、鳥居、鳥居…と、まさに朱色のトンネル。神秘的で幻想的。ここだけ流れる空気が違うかのよう。「こういうのを、パワースポットというのかな」と、そういうものを信じない私でさえ思いました。

そして昨年、久しぶりに訪れました。はぁ……驚いた。鳥居、鳥居、自撮り棒、鳥居、自撮り棒、鳥居、鳥居、自撮り棒……。細い参道が、休日の竹下通り並の混雑。皆さん楽しげに話しながら笑いながら写真撮影。神秘的とか幻想的という雰囲気はほぼなし。これが人気の証ということなのね。

千本鳥居を抜けると奥の院があり、そこから引き返す人がほとんどでしょう。でも、その先に社がいくつもあり、鳥居もずら~~っとあるわけです。だいたいここは稲荷山。「えぇ~?まだなの~?」というほどぐんぐん登り、「明日、間違いなく、膝ガクガクだわ…」と降りてくる。ヘタレの私にとっては、ちょっとした登山。ヒールじゃ無理。ふぅ~。でも、病気平癒の社がいくつもあり、風情のある茶店もいくつもあり、京都の街を見渡すこともできます。

上に行けば行くほど、神秘的かつ幻想的な伏見稲荷大社。静寂の中、白い狐に出会えそうな風景です。

秋の夜長は元タカラジェンヌをテレビで!

この10月~12月クールは、元タカラジェンヌのドラマレギュラー出演が多いです。うれしい限り。

まずは、NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」に、元宙組トップ娘役・野々すみ花ちゃんが、美和役で出演。新次郎(玉木宏さん)さんの三味線のお師匠さんの役だとか。しっとりとした大人の役が似合う人なので、ぴったり。新次郎さんとの仲も気になります。
初回からしっかり見ていますが、さすがNHKの時代劇。衣装の質が民放とは違います。ちなみにスタジオのトイレットペーパーの質もいい。

www.nhk.or.jp

フジテレビ「無痛~診える眼~」に、元星組娘役・斐貴きらさん、現在は宮本真希ちゃんが、横井清美役で出演。宮本真希ちゃん、二時間サスペンスで重要な役を度々演じていますが、今回はどんな役でしょうか。病院の話なので看護士とか? 
そう。コレ病院の話。そこに西島秀俊さんと伊藤淳史さんが出演って、「チーム・バチスタ」みたいね。

www.fujitv.co.jp

花組トップスター・真飛 聖さんが、WOWOW「しんがり~山一證券 最後の聖戦~」と、テレビ朝日遺産争族」に出演。ゆうさん、すっかりきれいな女優さんになっちゃって。『EXCITER!!』のMR.YUと同一人物とは思えない…。「相棒」の笛吹悦子さんも可愛かった。
……「相棒」ね。いまだに怒りは消えないよね。役者の作り上げたものをなんだと思ってるのかね。悦子さんも、おめでた発覚のすぐ後に白血病発覚? はぁ? …もうやめましょう…

www.tv-asahi.co.jp

月組トップスター、ゆりちゃんこと天海祐希さんは、日本テレビ「偽装の夫婦」に主演です。人間嫌いの図書館司書、ヒロさんの役。刑事や弁護士など仕事のできる女のイメージが強いせいか、こうした役は新鮮に感じます。
先日のテレビ朝日「緊急取調室」スペシャル、かっこよかった~。大勢の俳優さんに囲まれても、やはり一番男前。今夜(2日)は、フジテレビ「私という名の変奏曲」。こちらはトップモデルの役。美しい。
天海祐希さんと真飛 聖さんのリンクは『ME AND MY GIRL』。訛りのある田舎者のビルを演じていたとは!

www.ntv.co.jp

「白熱ライブ ビビット」で朝の顔となったみきさん。私の一期上級生、元花組トップスター・真矢ミキさんが、TBS「下町ロケット」に、和泉沙耶役で出演です。池井戸潤さんの直木賞受賞作が原作なのね。個性的なそうそうたる役者陣の中、凛としたみきさんが想像できます。
現代劇もいいですが、みきさんの時代劇が見たいなぁ…。さらにイイ女になるのだもの。
*真矢ミキさんと天海祐希さんのリンクは『風と共に去りぬ』。口ヒゲを付け、レットバトラーを演じていたとは!

www.tbs.co.jp

そして…元ジェン女優の頂点にいらっしゃるのが八千草薫さん。TBS「おかしの家」にご出演です。明日(3日)は、TBS「三つの月」にもご出演されます。

退団後、八千草さん主演の舞台に何度か出させていただきましたが、あのまんまの方。上品で優しくて可愛らしくて…。稽古場どころか、初日寸前の舞台稽古で台詞が変わったりしても、文句ひとつ何もおっしゃらない。「貴女も宝塚にいらしたんですってね」なんて声をかけて下さる、何十年たっても宝塚を愛していらっしゃる素敵な方です。

www.tbs.co.jp

 

と、いずれも楽しみです。
バラエティーも含めた元タカラジェンヌのテレビ出演情報はこちら↓で。随時更新中!

allabout.co.jp

『檸檬』と丸善~京都ってまぁ~

初めて梶井基次郎の『檸檬』を読んだ時、思いました。
――まずいです。これって完璧なる業務妨害です。確信犯です。――

その舞台になった京都の本屋さん、丸善が、三代目としてオープンしました。場所は、四条河原町と三条河原町の間。同じく久しぶりにオープンしたファッションビルBALの地下にあります。

もう堪らないです。やはり丸善です。書店オススメとして前に陳列されている本のチョイスが他の本屋さんとは景色が違います。そして相変わらず洋書の数が多いのも「丸善だなぁ~」と懐かしく感じます。

『檸檬』の時代の初代・丸善はさすがに知りませんが、二代目の丸善にはよく行きました。本の他に、文具や雑貨も置いてありました。高級そうな万年筆、セルロイド製のきれいな筆箱、金色に光るペーパーナイフ、おしゃれな模様の封蝋などを見て、子どもの私は「こういうモノを使う大人って、お金持ちなんだろうなぁ…」なんて思ったものです(かなりの大人になりましたが…やはり縁がないようです…)。
そして『檸檬』の“私”同様、子どもの私には、入るのに勇気のいる、敷居の高い本屋さんというイメージがあったものでした。

現在の丸善。今はまだオープンで賑わっていますが、落ち着いたら、私にはちょうどいい具合の本屋さんになりそうです。重苦しくもなく、かと言って気軽過ぎず。至福の時を過ごせるお気に入りの一冊に、ゆっくりと出会えることでしょう。

山積みにされている『檸檬』の横に、バスケットが置いてありました。レモンはここへ。決して“私”の真似はしちゃいけませんよ。

御巣鷹山で星になった元タカラジェンヌ

終戦から70年。阪神淡路大震災地下鉄サリン事件から20年。今年は、どんなに想いを馳せても届かない、筆舌に尽くし難い苦痛や恐怖、悲しみを起こした天災や人災から節目の年です。
そして、多くの犠牲者の中に、元タカラジェンヌ北原遙子さんもいた日航機墜落から30年。

北原遙子さんは私の一期上の67期。67期には黒木瞳さん、涼風真世さん、毬藻えりさん、真矢みきさんなどきれいな方がたくさんいる期で、その中でも抜群の美しさや気品があったのが北原遙子さんでした。まるでフランス人形のように。雪組に在籍し、早くに退団されました。

その時、私のいた花組は『テンダーグリーン』という作品の稽古中でした。主役ソーンが不時着したところから始まる作品。だからなお、北原さんが乗っていた日航機墜落のニュースは、あまりにも残酷でした。特に、みきさん(真矢みきさん)ら同期生の憔悴した姿は、話しかけることもできないほど痛々しいものでし た。
もし在団していらしたなら、北原遙子さんはきっとトップ娘役になっていただろうし、30年前のあの日、日航機にも乗らなかったことでしょう。

『テンダーグリーン』の主題歌「心の翼」は、命の重さや尊さを表した歌で、この舞台を知らない多くの方々にまで長く愛されています。
CDにて歌ったのは、当時の花組二番手の大浦みずきさん。幸せなことに私はバックコーラスで参加させていただきました。

そして大浦みずきさんも、2009年、お亡くなりになりました。

大浦みずきさんへ… [宝塚ファン] All About

だから「心の翼」は大好きだけど、大浦みずきさんと北原遙子さんを思い出してしまう悲しい歌でもあります。

 

先日家族で長崎へ旅をしました。平和公園浦上天主堂でお祈りをし、大浦天主堂にも行きました。クリスチャンであった大浦みずきさんが、そこにいらっしゃるような気がして…ね。

 

辛く悲しい祈念の年。
忘れないため、再び起こさないため、できることを娘たちと考えた夏です。

読売新聞で連載「桜木星子の名作劇場」をやっています

4月より毎月一回、読売新聞(関西版・夕刊)で、「桜木星子の名作劇場」という連載を書かせていただいております。4月は『風と共に去りぬ』、5月は『星影の人』、6月は『ME AND MY GIRL』。100年余りに上演された数え切れない作品は、どれもが名作ですが、そこはココロを鬼にして、記者さんと相談しチョイスしております。

時を経ても、何度も再演される作品。観劇する側の年齢や気分、キャストによって、新たな感動はもちろんのこと、新たな解釈もあります。まだ小学生のガキの頃は「男の人は、スカーレットみたいに強い女の人を好きになるんだわぁ~」なんて感心しちゃうわけです。それがやがて「バトラーって、ほんと、救いようのないバカだわさ…。でもそこが、男の可愛いところなんだわさ…」となるわけです。
与え方も受け取り方も毎回違うから、面白いし、何度も再演しても新鮮なのでしょうね。

さて本日発行の7月号は『ノバ・ボサ・ノバ』。大好きです。私の中で神ショーです。
書くにあたって、何本か映像を見返しました。霧矢大夢さん主演の月組新人公演バージョンを見たあとに、柚希礼音さん主演の星組バージョンを見ました。いやぁ~感動するよ…。あの元気溌剌なドアボーイが、セクシーで精悍なソールになっているのだから。長年応援しているファンはどれだけうれしいことか。
出演者の成長がダイレクトに感じられる……。そこも再演の醍醐味ですね。